記事: 名古屋帯の仕立て方の違い
名古屋帯の仕立て方の違い
こんにちは、遊絹和(ゆきわ)❄です。
未仕立ての名古屋帯、仕立て方の違いって?
リユース着物ショップには、お仕立て済みの商品が多いですが、未仕立ての名古屋帯も豊富に取り揃えています。
未仕立て帯の魅力は、ご自身の体型や用途に合わせて仕立て方を選べること。
今回は、3種類ある名古屋帯の仕立て方法について、着付け師の視点からわかりやすく解説します。
名古屋帯の仕立て方は主に3種類
- 名古屋仕立て
- 松葉仕立て
- 開き仕立て
それぞれの仕立て方法には特徴と向き不向きがあるため、順にご紹介します。
1. 幅出しの可否(=体型に合うか)
幅出しができるかどうかが、まず大きな違いです。
- 名古屋仕立て:胴部分をあらかじめ半分に折って縫うため、幅出し不可
- 松葉仕立て:手先を約15~30㎝ほど縫い付けていて、幅出しが可能(帯幅を体型に合わせて調整しやすい)
- 開き仕立て:手先から前柄までを折って縫わないので、幅出しが可能(帯幅を体型に合わせて調整しやすい)
目安として、身長が165cm以上の方は、幅出し対応の松葉または開き仕立てがおすすめ。
小柄な方や初心者の方は、名古屋仕立てでも問題ありません。
2. 着付けやすさの違い
名古屋仕立ては、胴部分があらかじめ縫ってあるため、着付け時にズレにくく初心者向け。
一方で、松葉仕立てや開き仕立てはフラットな状態のため、多少慣れが必要です。
3. 収納・扱いやすさ
松葉仕立てや開き仕立ては、袋帯のようにフラットにたたんで収納できるため、シワがつきにくいのが利点。
名古屋仕立ては、胴回りが折り込まれているため、お太鼓上の三角部分などにシワが残りやすいという欠点があります。
4. 松葉仕立てと開き仕立ての違いは?
この2つの差はほとんどありませんが、「手先部分をかがる(縫い付ける)かどうか」の点が異なります。
特に、薄手の素材や夏帯の場合、かがりがないと手先が広がってしまい、横から見たときにクジラの噴水のように目立ってしまうことも…。
そういった帯には、松葉仕立てがおすすめです。手先がきちんと収まり、見た目もスッキリします。
お仕立ても承ります
遊絹和では、未仕立て名古屋帯のご購入時にお仕立てオプションをご用意しています。
仕立て方でお悩みの場合は、お気軽にチャットからご相談ください。
あなたにぴったりの帯で、着物をもっと快適に楽しみましょう❄